SMTOWNで感じた拍を捉えるのが難しかった曲たち

こんにちは!ばべです。

 

早いものでSMTOWNから2週間が経過しました。私はまだまだ余韻が残っていて、ついついライブで歌っていた楽曲を聴いてしまいます。

コロナ禍を経て3年ぶりの開催となった今回のSMTOWNは、ファンやアーティストにとって今まで以上に特別な思いがあった公演でしたね。

 

今回のテーマは、そんなSMTOWNで感じた「拍」のお話です!

 

コロナ禍のNEWアイテム「シャカシャカ棒」

SMTOWN東京公演初日の集合写真

今回のSMTOWNでは、応援クラッパー的なもの、通称「シャカシャカ棒」が配られました。

コロナ禍で声が完全に出せない中の救世主として、振ると大きめの音が出るこちらの道具が導入されたのだと思います。

SMTOWNのチケットについているペンライトは例年どおりスティック型ではなく腕につけるタイプなので、このシャカシャカ棒を振っている方が多かったですが、アーティストのペンライトをライトをオフにして振っている方もいらっしゃいました。

 

ここから本題なのですが、シャカシャカ棒やペンライトを振っていて、「アレ…?」と思った瞬間ありませんでしたか…?

 

そうです、振る上での基盤となる「拍」が分からなくなった瞬間です。

拍とは、継続的かつ一定間隔の複数の音(=音楽)を聴いているときに、聴き手が感じる音楽の鼓動のことです。

出典:https://harmonia-library.com/musical-grammer/sheet-music/beat-meter-rhythm-tempo/437/

 

しかも、シャカシャカ棒は音が鳴るので、その音の切れ目で「アレ…?」の瞬間がよくわかりました。

 

今回は、私たちの捉える「拍」について、曲を挙げながらお話します。

 

 

⑴gimme gimme/NCT127

なんといってもギミギミは激重ビートが特徴なので、軽快に振ることが向いている今回のシャカシャカ棒との相性がよくなかったという点で挙げさせていただきました。

 

ビートが重くなる=体感テンポが遅くなるのですが、遅いテンポは拍と拍の間が長くなり、待ちきれない現象が起きてしまうので取りにくいと思います。

 

じゃあこの曲ではどう振ればよかったのか…

 

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⑵DEEP/ヒョヨン(少女時代)

この曲は冒頭部分の拍が取りづらくて振れない現象が起きてました。なぜかというと、ややこしい奇数拍のリズムが入っているからです。


音程の付いているパートと、シャッシャッシャッとリズムを刻んでいるパートの2種類が並行している冒頭になっているのですが、リズムを刻んでいるパートがややこしい奇数のリズムを刻んでいるので、それを聞いてしまい分からなくなるという原理かなと考えました。


歌が入れば耳が自然とそっちに行くのでシャカシャカが揃っていましたね。
この曲はサビまでに3連符のような奇数拍が散りばめてられていて、そのお陰で軽快さは無くなるので彼女のねっとりしたラップとピッタリ合ってる感じがします。サビ前あたりから気持ちよくなってくるのは、奇数のリズムが無くなり偶数のリズムにシフトしてくるからですね。

 

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⑶Step Back/GOT the beat

この曲はみんなが大好きなのか、彼女らが登場してイントロが流れた瞬間テンションが上がって拍を刻むテンポが異様に早くなっていましたね。

 

この曲の冒頭♪00:07あたりから、手拍子のようなリズムが入るのでそれに合わせて振っただけであれだけ早くなるなってしまった理由として、気持ちの高揚はもちろんですが、音楽的な面にも理由があります。

 

冒頭パートには聴き手が拍をとるために必要な要素が薄いのです。

これはどういう意味かの説明として、音楽の構成に注目します。

 

冒頭(~00:14)➡コーラス風メロディ+手拍子

歌いだし以降(00:14~)➡コーラス風メロディ+歌+ビート

 

冒頭部分は2つのパートのみの音楽も、歌いだしからは3つ以上のパートが組み合わさった音楽になっています。

つまり、冒頭部分は音楽を構成するパートが少なく、聴き手が拍をとる上で安定感に薄れるので、早くなってしまったということになります。

 

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⑷Devil/チャンミン東方神起

この曲の冒頭が、SMTOWNの中で1番拍を取りづらい曲だったと思います。

その理由として、この曲の冒頭は'アウフタクト(弱起)'始まりとなっているからです。

アウフタクトというのは、「1」から音楽が始まるのではなく「1の前」から始まるというものです。

例えばNCT127の【Favorite】、こちらもアウフタクト始まりです。

ダンスの肩の動きはじめが1拍目なのですが、その前からメロディがはじまっていますよね。これがアウフタクトです。

NCT 127 엔시티 127 'Favorite (Vampire)' MV - YouTube

 

このDevilでは、冒頭にビートやリズムを刻んでいるパートが1つもなく、尚且つアウフタクト始まりということで、1拍目がどこなのか判断が出来なかったのだと思います。

 

この曲は、サビも重ためになっています。♪Rain down on me~という歌詞と共にドゥン!と強めのバスドラムがなっているのですが、それが正確なテンポより後ろに行っていてリズムが引っ張られているので、シャカシャカ棒を振るにはとっつきにくさがあったのではないかと思いました。

 

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⑸Fever/チャンミン東方神起

こちらもチャンミンの楽曲です。

この曲はジャズっぽくなっていて、シャカシャカ棒のビートと音楽のニュアンスがあっていないという点で挙げさせていただきました。

ジャズというのは、普通のビートと違って横に揺れるようなスイングのビートが特徴なので、1234としっかり刻む曲調ではないのです。

 

この曲の面白い所として、冒頭からサビまでの間はピアノなどが聴こえてジャズっぽいイメージが連想しやすいのですが、サビではリズムの流れを残しつつも力強い歌声と重めのビートに一変するといった、真逆に思える構造を1つの音楽として作り上げる彼の表現力が最大限に生きているなと思います。

 

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~まとめ~

今回のSMTOWNで賛否両論あったシャカシャカ棒ですが、私にとっては音楽的な発見もあったかなと思います。

でも次はシャカシャカ棒はいらないかな…?というより、安心して声を出して応援できる世の中が帰ってくることを切に願っています。

SMTOWNはまた来年、新たな神曲たちと共に日本に来てくれるでしょう。

 

 

K-POPのライブでの「ノリ方」について考える会!

こんにちは!ご無沙汰しております。

 

最近はありがたいことにライブが再開してきましたね~!

私もここ2年間を取り戻すかのようにライブに行っております。やっぱり生で音楽やパフォーマンスを見ることが出来るのはとてもうれしいですね!

でもコロナとはまだまだ戦っていかなきゃいけないので、ルールを守ることは今まで以上に大事だと感じます…

 

今回は、ライブ中に感じたことをお話ししたいと思います。

 

今回のテーマ「ライブのノリ方難しくない…?」

NCT127のライブ『The Link』の様子

NCT127のライブの様子。楽しかったな~!

ライブ中に観客席を見ると、ペンライトの振りがどんどん早くなっている人がいて、すごく気になってしまったんです。その原因を考えていると、このテーマにたどり着きました。

 

そんな「ノリ方」ですがK-POPアーティストのライブでは、ペンライトを持っていることが大半なのでそれを前後に振るスタイルが一般的ですよね。

その中で身体を揺らす人や、双眼鏡を覗いている人など様々です。

 

コロナ前は掛け声も重要でしたが、コロナ禍では音の出るペンライトや応援グッズ、ペンライトを持った状態での振り付け指定など、応援方法も変わってきました。

 

そもそもノリ方に正解は無いのですが、まずは私たちのノリを作っている'お国柄'から考えていきます。

 

ノリ方の'お国柄'と私たちの祖先を考えてみる

 

ノリ方を'お国柄'という点から考えていきます。

 

同じアーティストでも海外でのライブ映像と日本でのライブ映像を比べてみると、確実にノリ方が違います。これはどっちがいい悪いとかじゃなくてその観客が育った環境がかなり影響しています。

 

まず日本人のノリ方は「農耕」が影響しています。

 

農耕をする上で大事な道具である鍬の使い方は「上から下」に振り下ろします。

複数人で作業する場合は足並みをそろえる必要があるので「イチニ、イチニ」のように'イチ'にアクセントがつく掛け声を使って作業を進めていたと思います。

 

同時期、ヨーロッパでは俊敏な動きが求められる「狩猟生活」が基盤であったそうです。

日本との生活様式の違いは一目瞭然です。

 

何がどう影響しているかは、【リズムの方向性】にあります。

 

農業では、鍬を振り下ろす「上から下」のリズム。

狩猟では、地面をけり上げる「下から上」のリズム。

 

これ、まさにペンライトも「上から下」に振りがちですよね。

手拍子を求められたときも、奇数拍に手を叩きがちだと思います。これも先ほどお話した農耕する上での掛け声である「イチニ、イチニ」に通ずるものがあります。

 

そして私達の普段使っている言葉にもとっても影響しています。

例えば、

「腕立て伏せ」は英語で「Push-Up」。日本語では上から下の方向性ですが、Push=押す・Up=上 となるので下から上への方向性になっていることが分かります。

 

これらは諸説あると思いますが(専門分野ではないので…)、日本人の拍の取り方のイメージはこのような感じです。

 

 

音楽を聴いてリズムを感じる時のコツ

 

日本人のノリ方の特徴を踏まえて、リズムを感じる時どうしたらいいのかについて考えます。

 

まず盆踊り式の手拍子は一旦忘れて、ドラムに注目してください。

ドラムのビートの2・4拍目にスネアという楽器の音(チャ!のような強い音)が入るのですが、これがビートにおいて大事な箇所。アフタービートやバックビートと呼ばれる箇所です。つまり盆踊り式手拍子では叩かない部分に当たります。

 

ここを叩けるように意識すると軽やかにノレるようになるので、是非この訓練をしてみて欲しいです!

 

このバックビートは、雅楽などではさほど意識しなくていいと思いますが、ポップスでは大重要ポイントとなります。

 

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その上でダンスって、音楽の細かい拍に合わせて踊る必要があるので、彼らはリズム感おばけだなぁ~と思いますね!

 

 

 

〈本題〉ライブのノリ方とは?

 

今までの事を前置きとして、ライブでのノリ方についてです。

 

まず、ライブでの必需品であるペンライト!これの良い振り方を私なりに考えてみました。

 

①振る時は「上下」ではなく「前後」

 

振る時に「上下」にしてしまう方多いと思うのですが、振り上げる時と振り下ろすときでパワーが変わってしまいます。振り下ろす時は重力で自然に下せますが、振り上げる時は重力に反することになるので、これをイメージしていただけたらいいかなと思います。

 

これを踏まえて、「前後」だとあまりパワーが変わらないので、意識するだけでリズムがずれることなくペンライトを振ることが出来ます。

 

 

②「前後」に振る時の'後'の拍を感じる

 

これは、'後'='アップビート'も含めて感じたほうがいいということです。

 

アップビートとは、「1、2,3,4、」と数えている中の「、」の部分です。ダンスの練習などでよく聞く、「One エン Two エン Three エン Four エン…」みたいなカウントの「エン」に当たる部分です。

 

前後の'前'に当たる拍をとってリズムをとるのが基本だと思いますが、'後'を感じることで拍をさらに細かくとることが出来るので、リズムの正確性に繋がります。

 

これはテンポがゆっくりした曲の時ほど意識してみて欲しいです。

 

 

この二点を意識していただくとかなりペンライトライフ(何それ)が充実するかと思います。

 

 

ペンライト以外の点でのノリ方ですが、日本の会場は席と席の間隔が狭いことが多いので、海外の映像でよく見る踊ってる感じは無理だと思います。

 

なので私はついつい頭が動いちゃいます(笑)

 

 

これは余談なのですが、NCT127のライブで印象的だったのは、各曲で特徴的なダンスをつい踊ってしまうファンを何人か見ました。

例えば、「Kick It」の手を上にあげる所とか、「Lemonade」のサビ前の手拍子を叩くダンスとか、「Cherry Bomb」の顔の前で手をくるくるするところなど…

 

あまり声が出せない分、ダンスが体に出ちゃっててすごく気持ちはわかる~!ってなりました(笑)

 

 

~まとめ~

 

今回はライブのノリ方についてをお話してみました。

ノリ方ってあまり深く考える部分ではない気がするので、より深掘りしてツイッターなどでも発信していけたらいいなと思います!

 

今後も様々なライブが予定されてますね。私の次の現場はSMTOWNです!

これを励みに後1か月、頑張らなければ....

 

 

K-POP楽曲における「対比」を知る会!

みなさまこんにちは!

この前レドベルの「Feel My Rhythm」のサビについてのツイートをしたら、かなり反響があったのでこのテーマでお話していきたいと思います。

 

まじで音楽における「対比」という点は、意外に言われてみないと分からないところでもあると思うのですが、そこを意識できるようになれば、音楽を聴くうえで整理がしやすくなると思います。

 

とにかく「対比」について、つまりどういうことなのかを詳しく見ていきましょう!

 

対比とは…

2つ以上の事を比べることですよね。コントラストとも言います。

'白と黒'だったり、'白ご飯とパン'だったり、'海と陸'だったり…

アイドルのパフォーマンスをしている姿と普段の可愛い愛嬌のギャップ、これも対比ですね。ギャップ萌えという言葉があるように、対比がある人には惹かれます。

 

それでは音楽の中に潜む対比を考えましょう。

今回は、3つの例を挙げてみました。

 

1.メロディー(主旋律)と裏メロディー(対旋律)の対比

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これは今回の【Feel My Rhythm】で感じれる点です。

まずメロディーとは、その音楽で一番主導権を持って動くパートというか、目立つパートで、音楽的内容をもったものです。

それに対して裏メロディーとは、メロディーのその次に動くパート的なもので、「対旋律」「オブリガード」とも呼ばれるものです。

この二つの関係は、「アイドルとダンサー」みたいな感じです

アイドルより目立つことはないが、ダンサーがいることで舞台に奥行きが出来て華やかになりますよね。

 

この裏メロディーの仕事としては、

・メロディー(主旋律)の間を埋めるように動く

・メロディー(主旋律)と反対の動きをする 

・メロディー(主旋律)の音域と離れた場所で動く など…

 

つまり「対比」した動きをすることでメロディー(主旋律)を目立たせる役目を持っています。

 

K-POPで考えると、Feel My Rhythmほど分かりやすいものが他にあまりないです。どちらかというと「ハモリ」がごっついのがK-POPなので、ガッツリ裏メロディーを入れることでごちゃごちゃするのかもしれません。

 

ですがこのメロディー(主旋律)と裏メロディー(対旋律)の関係は、音楽においてかなり重要なポイントだし、リズムの話になっても同じことがいえるので是非覚えててほしいなと思います!

 

動画で解説してくださっている方がいらっしゃいましたので引用させていただきます。

めちゃくちゃ分かりやすいので見てみてください!

対位法「対旋律」と「ハモリ」の違い - YouTube

 

 

2.ビートの変化が生む対比

今度はビート、リズム関係の話です。

メロディーの後ろで鳴っているビートにも是非注目してみましょう!

ビートでの対比の付け方はいくらでもあるのですが、聞き取りやすいものを紹介します。

こちら記憶に新しいTREASUREの【JIKJIN】で見ていきましょう。

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この曲、サビまではちょうど気持ちいいぐらいのビートでサビから急にズドンと重くなる感覚ありますよね。曲自体のテンポは変わってないのになぜでしょうか。

これは、重心が置かれる位置が変わったからです。

 

例えばこの曲のサビ前の部分(00:21~00:35)、

・1

と、2と4に重点が置かれてる(細かく言えばスネアが入っているバックビートとなる箇所)のですが、

サビ以降では(00:50~01:28)、

124・124~

に重点が置かれているのが感じられますでしょうか。

この重点が置かれている箇所で一緒に手拍子してみると分かりやすいかもしれません。

重心を置く位置を変えるだけで、軽快になったり重たくなったりの感じ方が変わるのです。

 

これは、サビがサビ前に対して「ハーフタイム」になってるのです。「Half Time Feel」とか「半テン」とも言ったりします。

 

 

ビートの変化といえば、この前ブログに書いたマークの【Child】もそうです。

こちらの曲は拍子を変えて場面ごとの対比をつけています。

NCTマーク「Child」から見る'拍子とビートと感情'【前半】 - クラシック漬け女が聴くK-POP

NCTマーク「Child」から見る'拍子とビートと感情'【後半】 - クラシック漬け女が聴くK-POP

 

 

ビートが変わることで音楽がどのように場面展開したのか、これがもたらす効果などを考えてみると、より音楽に深く入り込めるかと思います!

 

 

3. 転調を使った対比

こっれは本当にお話したかった事ですが書き出すと終わらないので今回は軽く紹介します!

転調とは、調が変わることを指します。これは例を聴いてみるのが一番だと思うので最近リリースされたこの曲を挙げてみます。

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コチラOH MY GIRLの【Real Love】です。

00:09あたりのメロディーと、02:57あたりのメロディーだと、後者の方が高くなってますよね。まさに転調とはこのことです。

メロディー丸ごと一段階上に上がった=調が変わった=転調となるわけです。

J-POPでは、YOASOBIや乃木坂など印象的な転調をする楽曲が多いのですが、これK-POPでは以外にないんですよね。

 

K-POPで多いのは、「借用和音(モーダルインターチェンジ)」が使われていることが多いのです。

簡単に言うと、今の調と違う調から一時的に和音を借りてきていることを指します。

・転調=大阪から東京に引っ越し

・借用和音=大阪の家に東京の友達呼んできている

みたいな感じです。

 

あと最近話題になったのは、NMIXXの【O.O】のような曲。

あれは「ビートスイッチ」と呼ぶそうで、そもそも曲の雰囲気もがらりと変わっているので転調ではないのです。

転調は「調子が変わる」のではなくて、「調が変わる」の意味を指すので…ややこしいですね(笑)

 

このあたりの線引き結構難しいんですけど、ざっくりこんな感じだと考えていただければ音楽を読み解いて言葉にしやすくなるのではないでしょうか。

 

 

~まとめ~

今回は、以上の3テーマを例に対比についてお話してみました。

対比があることは、音楽のなかで当たり前のことだけど以外に注目して聴いていなかったりする部分でもあります。

 

他にも何か気になる対比が見つかったら、是非コメントやマシュマロなどで意見をお聞かせください!(続編も書きたい…)

 

最近はK-POPアイドルがじわじわ来日してくれるようになり、止まっていた時間が進みだしたように感じますね!皆様お体に気を付けて、推しと会える日まで健康に過ごしましょうね~!

 

 

 

Red Velvetをきっかけにクラシック音楽を考える会

レドベルがバッハと共にカムバしたことを受けて、「クラシック」と「K-POP」に関することを書いてみようと思いました。

 

そもそも私は大学時代クラシックの楽器を専攻していましたが、めちゃくちゃ詳しくはないので、知識というよりは私の感覚とか思うことを記す会になっちゃいますのでご了承ください…

 

特に難しい話は省くので気軽に読んでいただけたらと思います!

 

どこかで聴いたクラシック

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このFeel My Rhythmで使われている「G線上のアリア」、耳にしたことのあるクラシックの名曲ですよね。どこで聴いたのでしょうか?テレビかもしれないし病院とかショッピングモールかもしれないです。

 

クラシックに詳しい人って特に若い方には少ないですけど、聴く機会だけは結構あるんですよね。ていうか自然に聴いちゃってるんですよね。K-POPは一般的な日常で聴く機会ってあまりないけど、クラシックはそうじゃない。

音楽評論家で思想史家の片山杜秀さんは、『音楽は「パヴロフの犬」で、音は記憶の呼び覚まし装置』と仰っていました。(片山杜秀『クラシックの核心』より)

それが顕著なのは同じK-POPという音楽ではなく、クラシックという音楽だと思います。

 

たとえば、スタッフサービスの'おお人事'のCM、見たことありますでしょうか。

https://www.youtube.com/watch?v=53ukzlHe1ns

ここで使われているのは、チャイコフスキー作「弦楽セレナード」の第一楽章の冒頭部分です。この曲はCMでの印象が強すぎて、演奏会で聴くと頭の中には'おお人事'しか浮かばなくて吹き出しそうになったことがあります。

 

もう一つ例えを挙げてみます。

スケート界でもクラシック音楽は必須で、少し古いですけど「イナバウアー」が感動的だった荒川静香の2006年トリノ五輪での演技。

https://www.youtube.com/watch?v=w_-qbfreDH4&t=311s

ここで使われているのはプッチーニ作「トゥーランドット」の【誰も寝てはならぬ】という楽曲です。トゥーランドットは有名なオペラなので上演頻度も演奏頻度も高いのですが、この荒川静香の印象で聴いてしまいます。

 

以上の2点を例に挙げましたが、クラシック音楽と何かを掛け合わせると強烈な印象とか刷り込みが生まれるんですよね。それはなぜかと考えた時に、クラシックとK-POPの違いも見えてきます。

 

クラシックとK-POPの違いから、クラシックを探る

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今回は、バッハ作曲の「G線上のアリア」が使われているということで、こちらの曲を参考にお話ししていきます。
まずこのG線上のアリア、弦楽器の曲でゆったりとしたメロディーが耳に優しい曲ですよね。
器楽曲で、楽器の音の良さが味わえます。
もちろんこの曲に歌詞もダンスもついてません。

 

ここでクラシックとkpopの大まかな違いが見えてくると思うのですが、
クラシック音楽(器楽曲)は、歌詞がなくリズム・メロディー・ハーモニーの要素がどう構成されてるかがポイントで、曲自体は長く物語があり、背景を感じながら聞く音楽に近い。
これに対してkpopは、音楽やメロディー、歌詞の個性を重視され、衣装やダンスなどのビジュアルにも凝っており、それを約3〜4分ぐらいの曲の中に詰まっている感じ

 

まぁ例外はたくさんありますが、ざっとこんな感じではないでしょうか。

 

ここで先程の、クラシック音楽と何かを掛け合わせると強烈な印象とか刷り込みが生まれる話に戻ります。
つまり、クラシック音楽にはK-POPと違って歌詞や見た目の印象がない分、何にでも染まれるのです。
例えば、スタッフサービスの'おお人事'のCMの話ですが、この会社はもうやだ〜!っていう切実な思いを、音楽が効果的に入ることでさらに盛り上げてますよね。
これ、有名なJ-POP歌手の音楽だったら、'この歌詞良いなぁ'とか、'あーなんかこの声誰やっけ'とか、音楽に耳がいってしまいます。

 

歌詞のないメロディーに自分の思い出を乗せてみたり、それが使われていたメディアの印象を思い出してみたり、自分の人生に自分なりに組み込んで染めやすいジャンルの音楽でもありますね。

私は割とこう言うところが好きだったりします。

 

だから今回「G線上」といえばレドベル!ってぐらいマッチした楽曲が爆誕してしまったのもこういう掛け合わせがうまくいったからかもしれませんね。

 

 

そもそもバッハとは…?クラシックとは…?

こうして私たちの身近に潜む以外に印象強い音楽であることはわかりましたが、そもそもクラシックとは何でしょうか…

 

クラシックとは何か、というところはまぁ重要じゃないと思うので視点を変えてみます。

何のためにクラシック音楽が作られたのでしょうか。

J-POPやK-POP・POPSなどは大衆に向けた商業音楽なのかもしれないけれど、私達に寄り添てくれている音楽でもあるし、ブルースは人々の悲しみや心の叫びを歌にした音楽ですよね。

 

こうして考えると、クラシック音楽はどうでしょうか。

 

例えばバッハの時代は、ルイ○世・○○○○大王みたいな人が世を治めてて、宗教的なものが強くて髪の毛が白のくるくるパーマで…

みたいなベタなヨーロッパのイメージであらかし間違ってはいないと思います。(笑)

その時代に音楽に触れることが出来る場所といえばおそらく教会や宮殿だったでしょう。彼は神にささげる音楽を作って演奏をしていたんだと考えられます。

教会で祈ることって、人の死生観に関係するものだと思うので、すっごく重たいですね。

 

クラシック音楽の起源はこの辺りから始まって今に至りますが、やっぱり難しいと感じてしまいますよね。だってこの時代に生きてたわけじゃないし理解が出来ないし。

(またクラシックの楽しみ方については別記事を書きたいなと思っています)

 

クラシックを堅くとらえなくていいよ

さっき少し難しい話をしましたが、結論としてはそこまで堅くとらえなくていいということです。(笑)

クラシック音楽は背景を考え出すと難しくなっちゃうけど、わりと何にでも染まれる音楽でもあるので、ヒップホップとかではクラシック音楽をサンプリングして歌を乗せている楽曲は多いです。

クラシック音楽はやっぱり壮大でメロディーもハーモニーも美しいんですよね。

ただ私たちがクラシック音楽を聞きなれていないだけなのです。それが今回「Feel My Rhythm」で使われたことで、聴きなれてないが故に音楽に斬新さを持たらしてくれたと思います。

 

長い交響曲は聴かなくていいです。(多方面に怒られますよ)

クラシック音楽はそれだけじゃないからね。

 

ただ生きてる中で耳にすることがあったら今までよりちょっと耳を傾けて聴いてもらえれば、絶対あなたの癒しになってくれるし思い出として記憶に残ってくれると思います。

 

 

 

NCTマーク「Child」から見る'拍子とビートと感情'【後半】

*コチラは後半のブログになります。前半はこちらからお読みください↓

babe-xth.hatenablog.com

 

NCTマークの【Child】についての後半戦!

前回は、この楽曲を3つの段落に分けて拍子と感情の動きを見ていきました。

今回は楽曲の後半部分を解析していきたいのですが、まず前半に紹介した3つの段落をも一度復習してみます。

 

①夢に逃避しているところ

これは曲の始まりの3のくくりで拍が進んでいく8分の6拍子のところでした。ゆったりとした体感で、自分に自信が持てないような感情が歌われていましたね。

②現実を感じるところ

I'm a child~と起き上がるシーンから始まり、ずっしりとした重さのある偶数のクセビートが特徴的なところでした。モヤモヤを自分に問いただす絶妙な感情が歌われていました。

③前に進みだすところ

サビの部分です。走り出すMVにあったビートに変化するところでした。一歩踏み出したような歌詞でした。

 

3つに分けるとこのような感じでした。

そして後半部もこの3つが交互に出てくるような構成になっているのですが、聴きどころポイントが増えるので、そこも交えてお話していきたいと思います!

 

サビ終わり(01:37~01:59)はの段落と同じビート

サビで走り出したその後のシーンですね。

ここでは②と同じビートに戻ってくるのですが、違う点がいくつか。

ここはラップ部分となっていて、1番の時と比べると英語の割合も多く口数が増えてベラベラ言葉を吐き出しているように感じます。愚痴を言うときとかって早口になったりするじゃないですか、(私だけ?笑)それと似たイメージです。

 

ここのビートは重たいのに対してマークのラップは軽い、この対比がまた良いです。

重いビートだと言葉を乗せにくいと思うのですが、あえてビートに乗せないおかげでラップではなくマークのお喋りのように聴こえるのが面白いです。

 

I pull at the strings when I'm pissed

 

あr さらmどぅrまなrじ なん じょm

알 사람들만 알지 난 좀

知ってる人は知ってるよね 僕はちょっと

 

Twisted but the fittest to the point

 

っくみらぬん げ てやんいらみょん

꿈이라는 게 태양이라면

夢というものが太陽なら

 

ね もりぬん ぐごr

내 머리는 그걸

僕の頭の中はそれを

 

びんびん どぬん Earth all day

빙빙 도는 Earth all day

ぐるぐる回る Earth all day

 

I'm alert it's a curse yeah it hurts

 

I don't know my own strength

 

There's a lot that I don't know

 

But you learn when you don't know

 

Red on my Valentino

出典:https://ameblo.jp/sullun114/entry-12725058055.html

 

歌詞からは、自分はこうだから!って開き直っているニュアンスが伺えます。

 

 

続き(01:59~02:21)からはラップに拍車をかけるようにのビートになる

ここからは③のノレるテンポに変わり、言葉をビートに乗せやすくなりました。

なので、単純に喋り(ラップ)がヒートアップしてきたように感じることが出来ます。

韓国語の割り合いも増え、畳み掛けるように思いが伝わってくる気がしませんか?

 

このエリア最後の歌詞♪Tell me later~で、言い切った!って感じ。(笑)

 

ぶすぉど ぶすrれ ね ちぇぎmがm

부숴도 부술래 내 책임감

壊したってさらに壊すんだ 僕の責任感

 

じゃゆろうrってかっじ どぅぃる らん どらぶぁ

자유로울 때까지 뒤를 안 돌아봐

自由になるときまで後ろは振り返らない

 

っこん もん なみ どぇご しぽっそ い さふぇわ

꼭 먼 남이 되고 싶었어 이 사회와

あたかも遠い他人のようになりたかったんだ この社会と

 

Propaneに ぶろうぉ

Propane이 부러워

Propaneが羨ましいよ

 

I need to blow up now

 

とぅばけや ぬっきょじな ぶぁ い まっ

투박해야 느껴지나 봐 이 맛

粗末だからこそ感じられるみたいだこの味は

 

がしるr ぎrろ すぃpっけ もん のmぎげ なr

가시를 길러 쉽게 못 넘기게 날

棘を生やすよ 僕を簡単に乗り越えていかないように

 

How'd I get so bitter

 

Brother liquor

 

I don't feel the same

 

の のって

넌 어때 

君はどう?

 

Tell me later

出典:https://ameblo.jp/sullun114/entry-12725058055.html

 

スピーチでもなんでも、たとえ言葉がつたなくても情熱をもって自分の思っていることを伝えようとしている人には惹かれますよね。

マークの言葉にも一言一句熱い思いがこもっているように感じるのですが、それをしっかり支え後押ししてくれているのがまさにビートではないでしょうか。

 

ラップを経ての段落に帰ってきました(02:21~02:44)

ここからは1番と同じで聞き覚えがあるメロディーに帰ってきましたね。

さっきまでの熱は一旦ここで落ち着けてください(笑)

 

ここで最初のに戻るのまじエモ…(02:45~03:06)

さっきまでの流れを断ち切るかのように初めの①に戻ります。

MVではキラキラが散るシーンで、まるで再び夢の中に戻ったような描かれ方がほんとに良いです…

 

ここで①の特徴を思い出してみます。

全然自信が持てなくて、相手に揺さぶられている自分が表現された歌詞を、8分の6拍子という宙に浮いたような奇数リズムの拍子に乗せて歌うことで、感情の揺れがより表されたシーンでしたね。

 

またかえってきたこのシーンですが、歌詞はどうでしょうか。

ほkっし ぬぐんがん ごんがまrっか

혹시 누군간 공감할까

もしかして誰かは共感してくれるかな

 

じぐmまんくむん あらじゅみょん あんどぇrっか

지금만큼은 알아주면 안될까

今だけはわかってくれないかな

 

出典:https://ameblo.jp/sullun114/entry-12725058055.html

 

あぁ、さっきまでの想いはどこに行ってしまったのか、また少し弱気な部分が出てしまっている…まさに最初の①と同じ感情に戻ってきているわけです。

なんかこれってすごく人間味がありますよね。ただ単純に、別にもういいんだけど願わくばこうなってくれんかな....みたいな感情。

 

感情の移り変わりを拍子ごと切り替えるこの曲の中で、私が一番グッときたシーンです。

 

の拍子でエンドロールのように終わる(03:07~最後)

また②の拍子に戻ってくるのですが、少し違う点として、コーラスのサウンドが加わります。今まではなかった分、マークを後押しするかのように聞こえます。

 

歌詞も、

「僕は思っていることを言ったんだ、今日はこのように過ごしてみるよ」と

今まで歌った内容を振り返り、また1日が始まっていく様子が伺えます。

 

そして以外にも未練がないようにあっさり終わっていきます。

まるで映画のエンドロールみたいだと感じました。

 

 

~さいごに~

今回は、「拍子とビートと感情」に焦点を当ててみました。

拍子は音楽の要素としてだけではなく、音楽の感情とリンクさせることでシーンをがらりと変えることが出来るし、同じテンポの中でもビートを遊ばせることで、その上に乗っかる歌の聴こえ方を左右することが出来ると改めて感じました。

 

元々私は曲を作る人ではなく難しい言葉の知識もないのですが、音楽を演奏する人間として、音楽をどう感じるかというところに焦点を当てて生きています。

なので私個人が感じることのお話が多かったと思いますが、なんとなく「なるほどな~」ぐらいで腑に落ちるポイントを見つけていただけてたら嬉しいです。

 

また次回のテーマも是非見てくださいね♡

 

 

 

NCTマーク「Child」から見る'拍子とビートと感情'【前半】

NCTが各々の音楽を発表する「NCTLAB」の第一発目はマーク

企画の詳細は省きますが、マークからこの企画は始まりました。

それぞれ、クンは作曲を勉強してきたガチの方だし、テヨンはSoundCloud等で音楽発信をしています。そんな多彩なメンバーぞろいのこのグループで、今後誰がどんな音楽を発信してくれるのかとっても楽しみです。

 

本当に私個人のお話になってしまうのですが、私はガチガチのクラシック音楽理論を叩き込まれた人なので、たまにこの知識がない状態から音楽制作をしてみたいなと思うんです。

恐らくそれが一般社会のデフォルトというか…わかんないけど

でもそんなガチガチの知識を活かして、音楽がただのBGMではなく「音楽を聴いて何かを感じる」ことに繋がるようにしたいなと思ってます。

最近バタバタで全くTwitterも更新できなかったんですけど、3月からは気を引き締めたいと思います!

 

そう、それで話を戻しますが

今回取り上げてみたいなと思ったマークの「Child」。

すごく感情に寄り添ってくれるようなタイプの曲でこの曲大好きな方多そうだなと思ったので、その愛されるべき理由も考えていきたいと思います。

www.youtube.com

 

 

3種類の段落と拍子

小学校の時に一マス下がったところに数字をかいたりしましたよね。

その'段落'をあてはめるみたいに大きく分けて考えようかなと思います。

この曲は歌としての形式ではなく、物語としてとらえた方がいいかなと思うのでそうしてみますね。

タイトルにあるように、拍子やビートといった音階のないリズム群の変化と、それに付随する感情について分析します。

 

①夢に逃避しているところ(00:00~00:50)

曲の始まりというとっても大事な部分。

ここは、マークの絶妙な歌声に浸れるところですが、このゆったりした雰囲気を後押ししている要因のひとつとして、8分の6拍子になっています。

 

2323~という風に進んでいくこの拍子、細かい拍は見ての通り奇数のくくりになっているんですけど、の部分だけを切り取って大きなくくりで考えると2拍子になっているというややこしい拍子です。(複合拍子とかいう)

 

例えば、最近のK-POP楽曲で考えると....

B1A4のLike a Movieもそうです。

(MV)B1A4_영화처럼(Like a Movie) - YouTube

 

でも一番分かりやすいのは、日本の演歌です。

名曲である津軽海峡とか

津軽海峡 . 冬景色 / つがるかいきょう・ふゆげしき - 石川さゆり - YouTube

 

歌いだしの歌詞を見てもらうと分かりやすいのですが、

うえの・はつの・やこう・れっしゃ・おりた・ときか・ら~

と、3つくくりになっているのがよくわかりますよね。まさにこれです。

 

 

そんな8分の6拍子を用いたこの箇所は、奇数のリズムが故に少し宙に浮いたような、ふわふわした音楽となっているのですが、歌詞にも注目して見ます。

 

のが むぉんで ね まうむr

너가 뭔데 내 마음을

君がなんだっていうんだ 僕の心を

 

めだrご ふんどぅろ なr おじろpっけ

매달고 흔들어 날 어지럽게

吊るして揺らして 僕に目眩をさせて

 

ねが むんじぇあらみょん うぇ

내가 문제아라면 왜

僕がトラブルメーカーならどうして

 

はんさん じrむぬr どんじぬん ごんで

항상 질문을 던지는 건데

いつも質問を投げかけてくるの

 

Oh I Oh I Oh I 

 

そどぅるだが

서두르다가

急いでいるうちに

 

Oh I Oh I Oh I 

 

そとぅrろじね

서툴러지네

うまくいかなくなってくるね

出典:https://ameblo.jp/sullun114/entry-12725058055.html

 

なんか全然自信が持てなくて、相手に揺さぶられている自分が表現された歌詞。

そんな歌詞を8分の6拍子に乗せて歌うことで、感情の揺れがより表された感じになっていますね。

 

 

②現実を感じるところ(00:50~01:12)

MVでは、マークが起き上がる所からはじまるこの段落。

まえのシーンとは、音楽の拍子がガラッと変わった感じがするかと思いますが、ここからは偶数拍になっています。

とはいってもなんかつかみにくいビートですよね…

こはちょっと癖のあるビートで、ハーフタイムのグルーブやバスドラムの3連符がビートに重さを出しています。

NCT127の'ギミギミ'も同様の重ためビートだったことはまだ記憶に新しいと思いますが同じ感じです。(笑)

 

ここからの歌詞は、

I'm a child

 

のが ばらんでろん もっとぇ

너가 바란대론 못 돼

君が望むようにはできないよ

 

Have a good night

 

じゃじゃんがぬん ぴりょ おpって

자장가는 필요 없대

子守唄は必要ないって

 

It's my question many questions

 

さらmどぅり ばらぼん なん ぬぐや

사람들이 바라본 난 누구야

他の人たちが見つめてた僕は誰なんだろう

 

Who am I who I'll be

 

だるん ばm がとぅん Nightmare

다른 밤 같은 Nightmare

別の夜 同じNightmare

出典:https://ameblo.jp/sullun114/entry-12725058055.html

I'm a child~から始まり、開き直るというか、現実を見て自分に問いただすような歌詞が印象的です。まだ自分の中で答えが見いだせていないモヤモヤ感が、この重ためビートに乗っかって感情的に感じることが出来ます。

前に進むことってとても難しいことですが、見えない壁を倒して進みだしたい気持ちも感じることが出来ますね。

 

③前に進みだすところ(01:12~01:36)

共に走り出したくなるようなサビですね。

ここからは、さっきと同じ偶数拍だけどノレるビートに変わります。

つまり、さっきのリズムを倍にしたビートになりました。スネアの位置が、さっきは124のところにあったけど、ここからは1となっており、数が増えたのです。

スネアの箇所(紫で示した部分)を音楽に合わせて手拍子してみると分かりやすいかもしれないです。

 

歌詞もガラッと変わって、

Why why why kill my night

 

のが ぶすぉぼりん ばめ

너가 부숴버린 밤에

君が壊してしまった夜に

 

ねが だちr っご っがた

내가 다칠 것 같아

僕が傷つきそうだ

 

Blah blah blah y'all talk too much

 

Don't waste my time

 

ごぎっかじまん へ

거기까지만 해

それくらいにしておいてよ

出典:https://ameblo.jp/sullun114/entry-12725058055.html

自分の意思が見え始めていることが分かる歌詞ですよね。

まだまだ不完全だけど、一歩踏み出して自分の意思を表すことに意味があるように感じさせてくれるようなサビです。

 

 

ここまでのまとめ

こうして、3つの段落に分けてみました。

何となく、普段あまり注目しない'拍子'に注目していただけましたでしょうか。

最近では、ビートスイッチが用いられた曲も多いので、この手の拍子替えはクラシックよりというか、割とスタンダードだったりするのですが、シンプルイズベストでとっても良いですほんとに。

 

あまり拍子やビートと歌の感情をリンクさせた楽曲ってないなあと思うのですが、拍子がただの音楽的要素なだけではなく、感情を後押しできるものだとわかると、今後の楽曲を楽しむ要素がまた増えた気がしますね。

 

この曲は、3つの段落に分けることが出来ますが、後半もその3つを行ったり来たりしながら音楽が終わっていくので、その後半部分はまた後日解説したいと思います。