K-POP楽曲における「対比」を知る会!
みなさまこんにちは!
この前レドベルの「Feel My Rhythm」のサビについてのツイートをしたら、かなり反響があったのでこのテーマでお話していきたいと思います。
まじで音楽における「対比」という点は、意外に言われてみないと分からないところでもあると思うのですが、そこを意識できるようになれば、音楽を聴くうえで整理がしやすくなると思います。
とにかく「対比」について、つまりどういうことなのかを詳しく見ていきましょう!
対比とは…
2つ以上の事を比べることですよね。コントラストとも言います。
'白と黒'だったり、'白ご飯とパン'だったり、'海と陸'だったり…
アイドルのパフォーマンスをしている姿と普段の可愛い愛嬌のギャップ、これも対比ですね。ギャップ萌えという言葉があるように、対比がある人には惹かれます。
それでは音楽の中に潜む対比を考えましょう。
今回は、3つの例を挙げてみました。
1.メロディー(主旋律)と裏メロディー(対旋律)の対比
これは今回の【Feel My Rhythm】で感じれる点です。
まずメロディーとは、その音楽で一番主導権を持って動くパートというか、目立つパートで、音楽的内容をもったものです。
それに対して裏メロディーとは、メロディーのその次に動くパート的なもので、「対旋律」「オブリガード」とも呼ばれるものです。
この二つの関係は、「アイドルとダンサー」みたいな感じです
アイドルより目立つことはないが、ダンサーがいることで舞台に奥行きが出来て華やかになりますよね。
この裏メロディーの仕事としては、
・メロディー(主旋律)の間を埋めるように動く
・メロディー(主旋律)と反対の動きをする
・メロディー(主旋律)の音域と離れた場所で動く など…
つまり「対比」した動きをすることでメロディー(主旋律)を目立たせる役目を持っています。
K-POPで考えると、Feel My Rhythmほど分かりやすいものが他にあまりないです。どちらかというと「ハモリ」がごっついのがK-POPなので、ガッツリ裏メロディーを入れることでごちゃごちゃするのかもしれません。
ですがこのメロディー(主旋律)と裏メロディー(対旋律)の関係は、音楽においてかなり重要なポイントだし、リズムの話になっても同じことがいえるので是非覚えててほしいなと思います!
動画で解説してくださっている方がいらっしゃいましたので引用させていただきます。
めちゃくちゃ分かりやすいので見てみてください!
2.ビートの変化が生む対比
今度はビート、リズム関係の話です。
メロディーの後ろで鳴っているビートにも是非注目してみましょう!
ビートでの対比の付け方はいくらでもあるのですが、聞き取りやすいものを紹介します。
こちら記憶に新しいTREASUREの【JIKJIN】で見ていきましょう。
この曲、サビまではちょうど気持ちいいぐらいのビートでサビから急にズドンと重くなる感覚ありますよね。曲自体のテンポは変わってないのになぜでしょうか。
これは、重心が置かれる位置が変わったからです。
例えばこの曲のサビ前の部分(00:21~00:35)、
1234・1234~
と、2と4に重点が置かれてる(細かく言えばスネアが入っているバックビートとなる箇所)のですが、
サビ以降では(00:50~01:28)、
1234・1234~
に重点が置かれているのが感じられますでしょうか。
この重点が置かれている箇所で一緒に手拍子してみると分かりやすいかもしれません。
重心を置く位置を変えるだけで、軽快になったり重たくなったりの感じ方が変わるのです。
これは、サビがサビ前に対して「ハーフタイム」になってるのです。「Half Time Feel」とか「半テン」とも言ったりします。
ビートの変化といえば、この前ブログに書いたマークの【Child】もそうです。
こちらの曲は拍子を変えて場面ごとの対比をつけています。
NCTマーク「Child」から見る'拍子とビートと感情'【前半】 - クラシック漬け女が聴くK-POP
NCTマーク「Child」から見る'拍子とビートと感情'【後半】 - クラシック漬け女が聴くK-POP
ビートが変わることで音楽がどのように場面展開したのか、これがもたらす効果などを考えてみると、より音楽に深く入り込めるかと思います!
3. 転調を使った対比
こっれは本当にお話したかった事ですが書き出すと終わらないので今回は軽く紹介します!
転調とは、調が変わることを指します。これは例を聴いてみるのが一番だと思うので最近リリースされたこの曲を挙げてみます。
コチラOH MY GIRLの【Real Love】です。
00:09あたりのメロディーと、02:57あたりのメロディーだと、後者の方が高くなってますよね。まさに転調とはこのことです。
メロディー丸ごと一段階上に上がった=調が変わった=転調となるわけです。
J-POPでは、YOASOBIや乃木坂など印象的な転調をする楽曲が多いのですが、これK-POPでは以外にないんですよね。
K-POPで多いのは、「借用和音(モーダルインターチェンジ)」が使われていることが多いのです。
簡単に言うと、今の調と違う調から一時的に和音を借りてきていることを指します。
・転調=大阪から東京に引っ越し
・借用和音=大阪の家に東京の友達呼んできている
みたいな感じです。
あと最近話題になったのは、NMIXXの【O.O】のような曲。
あれは「ビートスイッチ」と呼ぶそうで、そもそも曲の雰囲気もがらりと変わっているので転調ではないのです。
転調は「調子が変わる」のではなくて、「調が変わる」の意味を指すので…ややこしいですね(笑)
このあたりの線引き結構難しいんですけど、ざっくりこんな感じだと考えていただければ音楽を読み解いて言葉にしやすくなるのではないでしょうか。
~まとめ~
今回は、以上の3テーマを例に対比についてお話してみました。
対比があることは、音楽のなかで当たり前のことだけど以外に注目して聴いていなかったりする部分でもあります。
他にも何か気になる対比が見つかったら、是非コメントやマシュマロなどで意見をお聞かせください!(続編も書きたい…)
最近はK-POPアイドルがじわじわ来日してくれるようになり、止まっていた時間が進みだしたように感じますね!皆様お体に気を付けて、推しと会える日まで健康に過ごしましょうね~!