Red Velvetをきっかけにクラシック音楽を考える会

レドベルがバッハと共にカムバしたことを受けて、「クラシック」と「K-POP」に関することを書いてみようと思いました。

 

そもそも私は大学時代クラシックの楽器を専攻していましたが、めちゃくちゃ詳しくはないので、知識というよりは私の感覚とか思うことを記す会になっちゃいますのでご了承ください…

 

特に難しい話は省くので気軽に読んでいただけたらと思います!

 

どこかで聴いたクラシック

www.youtube.com

このFeel My Rhythmで使われている「G線上のアリア」、耳にしたことのあるクラシックの名曲ですよね。どこで聴いたのでしょうか?テレビかもしれないし病院とかショッピングモールかもしれないです。

 

クラシックに詳しい人って特に若い方には少ないですけど、聴く機会だけは結構あるんですよね。ていうか自然に聴いちゃってるんですよね。K-POPは一般的な日常で聴く機会ってあまりないけど、クラシックはそうじゃない。

音楽評論家で思想史家の片山杜秀さんは、『音楽は「パヴロフの犬」で、音は記憶の呼び覚まし装置』と仰っていました。(片山杜秀『クラシックの核心』より)

それが顕著なのは同じK-POPという音楽ではなく、クラシックという音楽だと思います。

 

たとえば、スタッフサービスの'おお人事'のCM、見たことありますでしょうか。

https://www.youtube.com/watch?v=53ukzlHe1ns

ここで使われているのは、チャイコフスキー作「弦楽セレナード」の第一楽章の冒頭部分です。この曲はCMでの印象が強すぎて、演奏会で聴くと頭の中には'おお人事'しか浮かばなくて吹き出しそうになったことがあります。

 

もう一つ例えを挙げてみます。

スケート界でもクラシック音楽は必須で、少し古いですけど「イナバウアー」が感動的だった荒川静香の2006年トリノ五輪での演技。

https://www.youtube.com/watch?v=w_-qbfreDH4&t=311s

ここで使われているのはプッチーニ作「トゥーランドット」の【誰も寝てはならぬ】という楽曲です。トゥーランドットは有名なオペラなので上演頻度も演奏頻度も高いのですが、この荒川静香の印象で聴いてしまいます。

 

以上の2点を例に挙げましたが、クラシック音楽と何かを掛け合わせると強烈な印象とか刷り込みが生まれるんですよね。それはなぜかと考えた時に、クラシックとK-POPの違いも見えてきます。

 

クラシックとK-POPの違いから、クラシックを探る

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今回は、バッハ作曲の「G線上のアリア」が使われているということで、こちらの曲を参考にお話ししていきます。
まずこのG線上のアリア、弦楽器の曲でゆったりとしたメロディーが耳に優しい曲ですよね。
器楽曲で、楽器の音の良さが味わえます。
もちろんこの曲に歌詞もダンスもついてません。

 

ここでクラシックとkpopの大まかな違いが見えてくると思うのですが、
クラシック音楽(器楽曲)は、歌詞がなくリズム・メロディー・ハーモニーの要素がどう構成されてるかがポイントで、曲自体は長く物語があり、背景を感じながら聞く音楽に近い。
これに対してkpopは、音楽やメロディー、歌詞の個性を重視され、衣装やダンスなどのビジュアルにも凝っており、それを約3〜4分ぐらいの曲の中に詰まっている感じ

 

まぁ例外はたくさんありますが、ざっとこんな感じではないでしょうか。

 

ここで先程の、クラシック音楽と何かを掛け合わせると強烈な印象とか刷り込みが生まれる話に戻ります。
つまり、クラシック音楽にはK-POPと違って歌詞や見た目の印象がない分、何にでも染まれるのです。
例えば、スタッフサービスの'おお人事'のCMの話ですが、この会社はもうやだ〜!っていう切実な思いを、音楽が効果的に入ることでさらに盛り上げてますよね。
これ、有名なJ-POP歌手の音楽だったら、'この歌詞良いなぁ'とか、'あーなんかこの声誰やっけ'とか、音楽に耳がいってしまいます。

 

歌詞のないメロディーに自分の思い出を乗せてみたり、それが使われていたメディアの印象を思い出してみたり、自分の人生に自分なりに組み込んで染めやすいジャンルの音楽でもありますね。

私は割とこう言うところが好きだったりします。

 

だから今回「G線上」といえばレドベル!ってぐらいマッチした楽曲が爆誕してしまったのもこういう掛け合わせがうまくいったからかもしれませんね。

 

 

そもそもバッハとは…?クラシックとは…?

こうして私たちの身近に潜む以外に印象強い音楽であることはわかりましたが、そもそもクラシックとは何でしょうか…

 

クラシックとは何か、というところはまぁ重要じゃないと思うので視点を変えてみます。

何のためにクラシック音楽が作られたのでしょうか。

J-POPやK-POP・POPSなどは大衆に向けた商業音楽なのかもしれないけれど、私達に寄り添てくれている音楽でもあるし、ブルースは人々の悲しみや心の叫びを歌にした音楽ですよね。

 

こうして考えると、クラシック音楽はどうでしょうか。

 

例えばバッハの時代は、ルイ○世・○○○○大王みたいな人が世を治めてて、宗教的なものが強くて髪の毛が白のくるくるパーマで…

みたいなベタなヨーロッパのイメージであらかし間違ってはいないと思います。(笑)

その時代に音楽に触れることが出来る場所といえばおそらく教会や宮殿だったでしょう。彼は神にささげる音楽を作って演奏をしていたんだと考えられます。

教会で祈ることって、人の死生観に関係するものだと思うので、すっごく重たいですね。

 

クラシック音楽の起源はこの辺りから始まって今に至りますが、やっぱり難しいと感じてしまいますよね。だってこの時代に生きてたわけじゃないし理解が出来ないし。

(またクラシックの楽しみ方については別記事を書きたいなと思っています)

 

クラシックを堅くとらえなくていいよ

さっき少し難しい話をしましたが、結論としてはそこまで堅くとらえなくていいということです。(笑)

クラシック音楽は背景を考え出すと難しくなっちゃうけど、わりと何にでも染まれる音楽でもあるので、ヒップホップとかではクラシック音楽をサンプリングして歌を乗せている楽曲は多いです。

クラシック音楽はやっぱり壮大でメロディーもハーモニーも美しいんですよね。

ただ私たちがクラシック音楽を聞きなれていないだけなのです。それが今回「Feel My Rhythm」で使われたことで、聴きなれてないが故に音楽に斬新さを持たらしてくれたと思います。

 

長い交響曲は聴かなくていいです。(多方面に怒られますよ)

クラシック音楽はそれだけじゃないからね。

 

ただ生きてる中で耳にすることがあったら今までよりちょっと耳を傾けて聴いてもらえれば、絶対あなたの癒しになってくれるし思い出として記憶に残ってくれると思います。